南研究室

研究内容

フェムト秒(10-15 s)パルスレーザーを用いて、ピコ秒(10-12 s)の超高速現象を探索します。 また、テラヘルツ波を発生・検出し、物質の状態をピコ秒オーダーで観測・制御します。 超高速現象を見る舞台として、主に半導体を用いますので、固体物性、半導体物性の知識やそれらを見るための光学の知識、光と物質の相互作用(= 光物性)の知識を駆使します。

キーワード:テラヘルツ科学、光・電子物性、超高速現象

超高速現象を捉える

 レーザーには、時間的に安定した連続光を出力するCW(Continuous Wave)レーザーと、100フェムト秒(100 fs。10-13秒)以下という極めて短いパルス幅を持つフェムト秒レーザーなどがあります。
 CWレーザーは高いコヒーレンスを活かした精密な分光や安定した計測に適している一方、フェムト秒レーザーは超短パルスを利用した物質中で起こる高速なダイナミクスを時間分解して観測するのに適しています。
 南研究室では、これらのレーザーを用いた超高速分光技術を駆使し、電子やイオンの応答、エネルギー緩和過程をピコ秒(ps。10-12秒)スケールの時間分解能で捉え、従来の定常測定では得られない非平衡状態の物性や物質内部の動的過程を詳細に解明することを目指しています。
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テラヘルツ科学を駆使する

 テラヘルツ波は、周波数100 GHz - 10 THz、波長30 μm - 3 mmの電磁波のことであり、電波と光波の中間領域に位置します。そのため、発生・検出が困難でした。しかし最近では、電気的アプローチと光学的アプローチによってテラヘルツ波の発生が可能となってきており、様々な応用が展開しています。
 例えば、テラヘルツ波の、水に吸収され金属に反射されるという性質を利用して保安検査やバイオイメージングなどに利用されるなど、今後もその応用範囲が拡大すると考えられています。
 また、基礎研究では、特に光学的アプローチによる電場強度の大きいテラヘルツ波のパルスを利用して、特異な現象を誘起する研究が盛んに行われています。
 南研究室では、強いテラヘルツ波の発生手法の開発、半導体のキャリアのピコ秒領域のダイナミクス計測、テラヘルツ波を使った電子やイオンの超高速駆動、キャリアダイナミクス計算を行っています。テラヘルツ波を発生・検出する技術を発展させてエレクトロニクスにおける超高速化を目指します。
 また、最近では、土器の年代・場所による胎土や製法による特性の違いをテラヘルツ科学の観点から調べています。
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+ データサイエンス

 さらに、テラヘルツ科学に基づいて膨大なデータを自動で解析し、試料の状態を分類するなど、主成分分析や機械学習(AI)といった解析方法を取り入れ、より簡便・正確に計測対象を理解するデータサイエンスにも力を入れています。

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